トラブルの多い、親知らず
皆さん、こんにちは。
桜新町駅徒歩15分、上町駅徒歩8分の【桜3丁目デンタルオフィス】です。
親知らずはトラブルになることが多い歯です。
口の奥の方に生えているため、自分で状態を確認することも難しく、生えてきた親知らずをそのままにしていいのか迷う方も多いと思います。
トラブルを未然に防ぐためには、痛みがある場合はもちろんのこと、特に痛みを感じない場合も早めに歯科医院で状態を確認してもらうことをおすすめします。
親知らずとは、永久歯の中で最も奥に生える歯のことで、「智歯」「第三大臼歯」の俗称です。
親知らず以外の永久歯は15歳前後に生えそろいますが、親知らずだけは生える時期が10代後半以降なので、「親に知られずに生えてくる歯」という意味で親知らずと呼ばれています。
一般的には上顎の左右と下顎の左右に各1本ずつ、合計4本の親知らずが生えてきますが、先天的に親知らずのない人や、4本揃っていない人、存在しても歯ぐきに埋まったまま生えてこない人も多くいます。
親知らずの痛みの原因は、親知らずが生える時に周りの歯や歯ぐきを圧迫することのほか、親知らずが生えることによるむし歯や歯周病などが原因になっている場合もあります。
親知らずは他の永久歯に比べてかなり遅れて生えてくるため、生える場所が十分にない場合も多いです。
そのため、斜めに生えてしまったり、部分的に歯ぐきが被った状態になったりすることが多く、歯ブラシが届きにくい場所であることも相まってみがき残しが増えて不潔になってしまいます。
不潔な状態が続くと、細菌が繁殖してむし歯や歯周病になります。
・智歯周囲炎
親知らずの周囲の歯ぐきに細菌が繁殖して炎症を起こします。
親知らずの周りの歯ぐきが赤く腫れ、歯が痛いというより顎全体が痛むという特徴があります。
悪化すると、顔まで腫れて口が開きにくくなってしまいます。
・歯性感染症
むし歯や歯周病、智歯周囲炎などの炎症が周囲の軟組織や顎の骨にまで広がって起こる病気を総称して歯性感染症と呼びます。
細菌が顎の骨に感染してしまう「顎骨骨膜炎」や、リンパに感染してリンパ節が腫れ、高熱が出る「化膿性リンパ節炎」などがあります。
抗生剤などを使って炎症を抑える治療をしますが、親知らずをそのままにしておけば、また炎症を起こしてしまうので、抜歯が必要になることが多いです。
親知らずは自分では確認しにくい場所に生えているため、痛みが出るまでトラブルに気がつきにくい歯です。
親知らずが生えてきたら、まだ痛みがなくてもどんな向きで生えてきているのか、きちんと歯磨きができる生え方をしているか、抜歯は必要かなど、歯科医院を受診してしっかりと確認をしておいた方が良いでしょう。